仕事が腰痛の原因。長時間の立ち仕事やデスクワークが負担に!
こんにちは、腰痛やまちゃんです。
毎日の仕事が原因で腰痛の症状を発症してしまって悩んでいる人も多いですよね。
私も基本は長時間のデスクワーク。
同じ姿勢でずっと過ごすことで知らぬ間に負担になってしまい、ひどい腰痛に悩まされていましたので、仕事が腰痛の原因になることは体験済。
この記事では、立ち仕事とデスクワークを軸にどのような原因で腰痛が起こるのか、腰痛が起こりやすいタイミングはいつなのかを徹底検証。
厚生労働省も腰痛に関する様々な指針や、労災の定義などを公開していますので、そういった情報も合わせて紹介します。
腰痛が欠勤理由になるのはどんな場合なのかを知っておくことも、腰痛に悩む人が多いので、非常に大切なことだと思いますよ。
Contents
仕事が原因で腰痛を発症する人の割合はどうなのか?
関東労災病院が行った調査データでは、
勤労者が病院に通院している原因の2位が男女ともに腰痛症という結果になっています。
- 男性は36.8人/1000人
- 女性は51.7人/1000人
第1位は男女ともに高血圧で、
そこに続く形で腰痛を発症して通院している状況であることがわかります。
他の医療法人が行った調査データでも、
労働者の中で腰痛の症状を抱えている人は4〜5割もおり、腰痛の既往歴がある人を混ぜると7〜8割もの人が腰痛を感じながら仕事をしていることが明らかになっています。
日本人の9割が一生に一度は腰痛になると言われている状況なので、これだけ多くの人が仕事が原因で腰痛を発症していても不思議ではありませんよね。
仕事が原因で腰痛になるというと、
男性は力仕事をイメージしますが、女性の場合が長時間のデスクワーク。
男女ともにその発生原因は異なりますが、腰痛の症状に悩まされるという現実は変わりませんので、しっかり対処していきたいですよね。
厚生労働省が考える仕事中の腰痛の発生タイミングとは?
厚生労働省では、
「職場における腰痛予防対策指針及び解説」という仕事中の腰痛に関する様々な発生要因や環境要因をまとめて情報公開しているのを知っていますか?
仕事中に起こる腰痛の発生確率が比較的多い作業内容としては、
- 重量物取扱い作業
- 立ち作業
- 座り作業
- 福祉・医療分野等における介護・看護作業
- 車両運転等の作業
この5つの作業が仕事中の腰痛の主な原因であると明確にして、その予防対策法も公開しています。
さらに細分化されていますので、このまま発生要因を紹介していくと・・・
腰痛の発生要因は、動作要因、環境要因、個人的要因
どういった仕事をしている人が腰痛になりやすいのかに合わせて、腰痛の発生要因としては、
- 動作要因
- 環境要因
- 個人的要因
この3つを基本として考えるべきだと指摘しています。
動作要因には、
- 重量物の取扱い(重量物の持ち上げや運搬作業)
- 人力による人の抱上げ作業(看護・介護での抱え上げ)
- 長時間の静的作業姿勢(長時間の立ち仕事や座り仕事)
- 不自然な姿勢(前屈、ひねりや後屈ねん転など)
- 急激又は不用意な動作(予期しない負荷が腰部にかかる)
環境要因には、
- 振動(全身に著しい振動を感じる)
- 温度等(寒冷や多湿な環境)
- 床面の状態(滑りやすい床面や段差)
- 照明(暗い場所での作業)
- 作業空間・設備の配置(狭く乱雑な作業空間等)
- 勤務条件等(休憩がなく激務、仮眠が取れない)
個人的要因には、
- 年齢及び性別(高齢者や女性)
- 体格(作業台の高さが合わない)
- 筋力等(握力・腹筋力・バランス感覚)
- 既往症及び基礎疾患(椎間板ヘルニア等の既往歴)
かなり多くの要因や原因があることがわかります。
厚生労働省も仕事中の腰痛は、労災の対象になることもあり、少し神経質な取扱いを行っており、状況によって労災の対象になったりならなかったりします。
厚生労働省が考える労災の定義も紹介しておきますね。
腰痛の労災認定の定義と要件は?
厚生労働省では、腰痛を2種類の原因に分類して、労災認定を行うかどうかを明確にしています。
- 災害性の原因による腰痛
- 災害性の原因によらない腰痛
どちらかにも当てはまらないものは、
仕事中に発生した腰痛であったとしても、労災認定されないことが多いということが基本。
当然ですが労災認定されるためには、これから紹介する定義に当てはまることと、診断書等で医師の見解を証明することが必要になります。
災害性の原因による腰痛とは?
厚生労働省が考える災害性の原因による腰痛とは、
1、腰の負傷またはその負傷の原因となった急激な力の作用が、仕事中の突発的な出来事によって生じたと明らかに認められること。
2、腰に作用した力が腰痛を発症させ、または腰痛の既往症・基礎疾患を著しく悪化させたと医学的に認められること。
参照:厚生労働省「腰痛の労災認定」
災害性の原因による腰痛とは、
腰に受けた外傷によって生じる腰痛以外にも、突発的な出来事で筋肉や筋膜、筋や筋膜、人体などが損傷した場合も含まれます。
ぎっくり腰は労災認定されないことが基本。
よほど仕事や作業等との関連性が認められない限りは、難しい症状であるということを理解しておきましょう。
災害性の原因によらない腰痛とは?
厚生労働省が考える災害性の原因によらない腰痛とは、
突発的な出来事が原因ではなく、重量物を取り扱う仕事など腰に過度の負担のかかる仕事に従事する労働者に発症した腰痛で、作業の状態や作業期間などからみて、仕事が原因で発症したと認められるもの。
参照:厚生労働省「腰痛の労災認定」
災害性の原因によらない腰痛はさらに細分化されています。
- 筋肉等の疲労を原因とした腰痛
- 骨の変化を原因とした腰痛
筋肉等の疲労を原因とした腰痛に関しては、
業務期間が3ヶ月以上と比較的短期に定義し、その間に発生した筋肉疲労等が原因の場合だけが労災補償の対象になります。
- 20kg以上の荷物を中腰等で取扱う仕事(港湾荷役)
- 毎日数時間不自然な姿勢を維持する仕事(柱上作業)
- 長時間立ち上がれず姿勢維持する仕事(長距離ドライバー)
- 腰に著しい振動を継続的に受ける仕事(重機等の運転)
骨の変化を原因とした腰痛に関しては、
業務期間が10年以上の長期間と定義し、その間に発生した骨の変化が原因だと労災補償の対象になります。
- 30kg以上の荷物を労働時間の3分の1以上も取り扱う業務
- 20kg以上の荷物を労働時間の半分以上も取り扱う業務
骨の変化は加齢に伴う部分もあるので、
骨の変化が通常の加齢で起こる範囲以上に明らかに起こってる場合のみが対象になります。
それ以外にも、筋肉等の疲労を原因とした腰痛の対象になる業務を10年以上続けて、骨の変化が起こった場合も労災補償の対象になると定義されています。
実際に労災の対象になるかは、
都道府県の労働局や労働基準監督署が判断することになりますので、仕事が原因で腰痛を発症した際には、最寄りの機関に相談してください。
立ち仕事が原因の腰痛の症状や特徴は?
立ち仕事と言っても、
警備員や工場勤務のように立ったままあまり動かない仕事もあれば、ウェイトレスや販売員のように動き回る立ち仕事もあります。
仕事内容が違うことで、
動かない仕事の場合は部分的な血流の悪化をきっかけとする腰痛に悩み、動き回る立ち仕事の場合は重いものを持つなどの動きが加わることが腰痛を発症するきっかけに。
立ち仕事で疲れやすい部位は、
お尻・太もも・ふくらはぎという部分で、特に動かない立ち仕事の方がこの部位に局所的な疲労が溜まりやすいということを理解しましょう。
疲労が蓄積することで血流が悪化し、
どちらか片方に重心をかけてしまう人が多いこともあり、腰痛を発症する原因になります。
デスクワークや座りすぎが原因の腰痛の症状や特徴は?
事務職の女性や管理職に多いのが、
長時間のデスクワークで同じ姿勢を維持し続けることで起こる腰痛の症状。
いつもどおり座っているとしても、
- 腰に負担がかかり続けている
- 猫背になって肩や腰にストレスがかかる
- 反り腰になって腰に負担がかかっている
- 足を組んだことで筋肉に負担がかかっている
ぱっと思いつくだけでも、
これだけのことが座り続けていることで起こりますし、同じ姿勢で座っていることをきっかけに腰付近の血流が悪化して腰痛の原因に。
デスクワークや座りすぎが原因の場合は、
慢性腰痛の症状を発症し、じわじわと腰が重たい感じがする傾向がありますので、できるだけ同じ姿勢は取り続けないようにしましょう。
仕事が原因の腰痛を予防する方法や対策は?
立ち仕事もデスクワークも、
急性腰痛以外は同じ姿勢を取り続けることをきっかけにして腰痛の症状を発症することがほとんど。
根本的な予防法としては、
立ち仕事の場合は前屈など前かがみになる動作を仕事中に行い、デスクワークの場合は適度に歩いたり、ストレッチを行うことが大切なポイント。
姿勢が変わることでそれまで負荷がかかっていた場所の血流が改善されたり、筋肉の使い方が変わりますので、それが腰痛の症状を予防したり軽減してくれます。
デスクワークが多い私も、
1時間位1回はトイレに行くようにしていますし、歩きながら肩を回したり、肩甲骨付近を動かしたりしています。
トイレの鏡の前で、中腰の状態で腰を左右にひねって骨をバキバキ鳴らしたりすることで、局所的なストレスや負荷を軽減させることも。
凝り固まった筋肉を解してあげることで、
腰痛ただけではなく、肩こりた首のこりなども予防・改善できますので、トイレが近いと思われても、身体を動かす理由を作ることは大切です。
私の場合は寝具を変えたことも、
腰痛や肩こり、慢性的な疲労感の回復に役立ったと思いますので、朝起きても疲れが抜けない人や寝起きの腰痛に悩んでいる場合は、そういった方法も大切かもしれません。
仕事をきっかけに腰痛に悩む人も多いので、できるだけ早めに対策を行って症状を悪化させないように注意してくださいね。
仕事が腰痛の原因の記事まとめ
この記事では、
立ち仕事やデスクワークをきっかけとした労働者の腰痛の発生状況や対処法などを紹介してきました。
腰痛にも労災認定されるものと、労災認定されない症状がありますので、そういった情報を知っておくことも大切です。
- 仕事が原因で腰痛を発症する人の割合は
- 厚生労働省が考える仕事中の腰痛の発生タイミング
- 厚生労働省が考える腰痛の発生要因と行動
- 腰痛の労災認定の定義と要件
- 立ち仕事が原因の腰痛の症状や特徴
- デスクワークや座りすぎが原因の腰痛の症状や特徴
- 仕事が原因の腰痛を予防する方法や対策
日本人労働者の7〜8割が腰痛の既往歴がある。
少し衝撃的な数字でしたが、それだけ身体を酷使している人が多いということですので、症状を予防するためにも同じ姿勢を取り続けるのは止めましょう。
良い仕事をするためにも身体は資本ですので、腰痛で休職しなければならないなんて状況は避けてくださいね。
労働者の通院理由の2位が腰痛。
その現実を改めて受け止めて、しっかり予防や対策を行っていきましょう。